今回は、副業でアフィリエイトを行った場合に、どれくらいの収入が見込めるかについて書きます。
副業を考える人にとって、やはり収入面が一番気になるところでしょう。そして、実際に収入を得るまでに、どれほどの期間を要するのかについても。
私自身が経験して、実感できた範囲で書くので、誰にでもぴったり当てはまるわけではありません。私自身、あまりガツガツ稼ごうというタイプではないため、ヌルイと思われる方もいるかもしれません。睡眠時間を極限まで削ってアフィリエイトに打ち込むぜ!という方なら、もっと収入は上がると思いますし。まあ、一つの参考事例だと思ってください。
【金額面について、利益率は?】
さて、収入について語る際に注意して欲しいことがあります。
まず、売上と利益は別だということです。
たとえば、テレビ等で「年商1億円企業の社長」などの紹介文をよく見ますが、その人が本当に儲かっているかは「???」です。「年商」というのはビジネスの売上高であって、個人の収入とは関係ありません。売上から原価を差し引いて、家賃やら社員の給与やら税金やらを支払った残りが会社の利益ですね。そこから役員報酬や配当の形で社長が収入を得るわけです。
利益=売上ー原価
なので、「年商1億円」だったとしても、利益はなくて赤字かも知れない。実際、利益を無視してよいのなら「年商1億円」なんて簡単に作れます。
私の場合は副業アフィリエイトなので、アフィリエイト報酬が売上となります。年500万円くらいの売上です。そこから原価を差し引いたのが利益、となりますが、実際のところ原価といってもレンタルサーバ代(全サイトで年3万円くらい)とドメイン代(1サイトあたり年1300円くらい)くらいです。商売道具といえば普通のMacBookで、趣味と兼用していますし、ほかは書籍やソフトウェア購入など。
記事作成を外注したり、ネット広告を出してアクセス数をお金で買ったりもせず、全て自分で記事作成やサイト構築をしているので、アフィリエイト報酬がほぼそのまま収入となっています。税金は別ですけど。
このように、アフィリエイトの利益率は恐ろしく高い、逆に言うと原価率がとても低いのです。つまりタネ銭がなくてもできるビジネスだということですね。
【アフィリエイト手法いろいろ】
ちょっと脱線しますが、予想収入と所要時間は、アフィリエイトのやり方によって、かわります。アフィリエイトの手法もいろいろありまして、競馬と競艇の違い、パチンコとパチスロの違いのような。。。などと書くと逆にわかりにくくなるのでやめて。
〈分類1:ネット媒体〉
分類として、まずどんなネットメディアを使うかがあります。例えば、
- ブログ
- YouTube
- メルマガ
などです。
〈分類2:ASP〉
それから、使用するASPによる分類。
取り組みやすいのは、
- Googleアドセンス
- Amazonアソシエイト
- 楽天アフィリエイト
といった、各プラットフォームに特化した形態で行うアフィリエイトです。
次にA8、ValueCommerceなどの一般ASPに登録し、個別案件を選ぶ方法があります。力があるアフィリエイターなら、ASPを通さずに、広告主と直契約することもあります。
〈分類3:商材ジャンル〉
あと、扱う商材のジャンルでも分類できます。
一般に売られているサービスや物の販売のほか、アダルト関連、情報商材などがありますね。
今回の記事で事例としているのは、一般ASPが扱う案件をWebサイトで紹介する手法です。これなら実名を出さずにできます。これから始める人にも参考になると思います。
〈分類4:サイト運営スタイル〉
Webサイトを使ったアフィリエイトの中でも、旬のネタやキーワードをとらえて瞬間風速的にアクセス数を上げる手法(トレンドアフィリエイト)もありますが、私はじっくりサイトを育てるようにしています。
せっかく時間をかけるなら、中長期的に資産となるサイトを作りたいからです。結果として、特別単価での案件紹介をもらえるようになりましたし(後述)、自分としてはこの方向性でよかったと思っています。
【アフィリエイト収入の分解】
Webサイトを使ったアフィリエイトの収支構造をもう少し細分化してみます。
この式を見て分かるように、所有サイトが増えれば、それだけ売上も増えます。
サイトは一度作れば、しばらくは勝手に稼ぎ続けてくれます。アイデアが湧くたびに次から次へと作っていく感じです。とは言っても、作ってすぐに結果が出るわけでもなく、半年から1年くらいのスパンで考えています。
今度は、1サイトあたり売上を細分化してみます。
よって、アクセスを集めるだけではダメで、最終的に購入してもらえるようなサイトを作らなければなりません。
ユーザーの動きは、以下のようになっているからです。
↓アフィリエイト対象の商品ページへ飛ぶ(クリック)
↓実際に購入(ここで報酬発生!)
営業の仕事と同じです。購入しそうな人を集めて、必要な情報と信頼感を与えるサイトを作ろうってことです。
《サイト作りの例》
私の場合、サイトを設計する時点で、売上が月5万円以上となるように考えています。逆に言うと、月5万円の売上を見込めないようなサイトは作りません。クリック率の目安はあるので、商品の報酬単価と集客可能なキーワード候補の兼ね合いで考えています。もちろん、思い通りには数字は動いてくれませんが、ある程度いけそうでないとモチベーションも上がらないですから。
サイトは作って終わりではなく、その後もじっくり育てていくことになりますが、稼いでくれるサイト、伸び悩むサイト、いろいろあるので我が子のように愛着がわきますね。
いろいろ考えてサイトを作った結果としては、10サイトつくって、月7万円が1サイト、月2万円が2サイト、月5千円が2サイト。こんな感じです。
そうすると1サイトあたりの期待値は、月1.2万円くらいの稼ぎとなります。
(7万円×1+2万円×2+0.5万円×2)÷10=1.2万円/月
月7万円の売上があがるサイトと言いましても、季節変動や、Google検索順位の変動の影響もあるので、だいたい3万円から12万円の間で動いていました。
《続けるほどに、楽になる》
さて、売上があがってくると、ASPから担当者がついてくれ、案件ごとの設定報酬を特別単価にしてもらえたりします。
また、Google検索順が上位のサイトを持っていると、ASPのほうから「こんな商品を勧めてもらえませんか?」というオファーのメールをもらうようになりました。
広告主やASPの側でも、内容がしっかりしたサイトで紹介してもらったほうが嬉しいわけで、一般に募集していないクローズド商品の掲載オファーをちょくちょくいただいています。
報酬単価が2倍になれば、それだけで売上が倍になります。こうして、やればやるほど楽に収入が上がっていくわけです。
【時間について、投資回収期間は?】
今度は、時間軸の話をします。
ビジネス参入を検討する際には、投資回収期間がどれくらいかを考えますよね。初期投資から始まるキャッシュフローの累計がプラスマイナスゼロになるまでの期間は何ヶ月か、ということです。
一般のビジネスだと、開始1年目で「単月黒字化」、3年で「累損一掃」を目安にしたりします。これだと投資回収期間は3年間ということになります。
上で書いたように、私のアフィリエイト手法では、金銭的な投資は大した額でもないです。サラリーマンの小遣い銭程度でしょう。自分の労働時間を無視すれば、1サイトあたりドメイン代が年間1200円。ですから、売上が1200円あがれば、それで投資回収!ですが、サイト作成してすぐには売上が出ないため、投資回収期間は1年くらいかかると言えます。
試しに、自分の労働時間を加味するとどうなるか計算してみましょう。
全てのサイトをゼロから作っているわけではなくて、テンプレートを使ったり、作業を定型化していますし、サイトによってかける労力が変わるのですが、ここはちょっと乱暴な試算をしてみます。
仮に自分の時給5000円として、1サイトに30時間の手間をかけたとすると、人件費は15万円。
ドメイン代などは人件費に比べれば微々たる金額なので、投資額としては無視。
1サイトあたりの期待売上が1.2万円/月とすると、
投資額15万円÷1.2万円/月=12.5ヶ月。
厳しめに見て、「サイト作成から1年は売上がゼロで、その後の期待売上が1.2万円」と仮定すると、投資回収まで約2年。
となります。
乱暴な試算ではありますが、こんな風に考えてもらえれば、2年くらいは頑張ってみようと思えてくるのではないでしょうか。
【最後に】
この記事では、得られる収入だけでなく、かかるであろう時間やコストについても触れて、副業アフィリエイトの実情を書いたつもりです。アフィリエイトの可能性を感じてもらえたなら、ぜひやってみていただきたいと思います。
一般に、ビジネスの新規参入にあたっては、リターンや投資回収期間を想定してプランを立てます。そして、実際にやってみて、想定通りにいかなければ損切り、撤退も考える、ということになります。
しかし、多くの人がアフィリエイトから脱落していくのは、
赤字が膨らんでもう無理〜
とかいう経済合理性に基づく撤退判断よりも、
ぜんぜん成果が出ないなんて無理〜
というメンタル的な理由からではないかと思うのです。私自身、アフィリエイトには小遣い程度のお金しか使っていませんし、金銭的な理由でやめることはないと思います。
だから、これから参入しようとする方には、「はじめは絶対に失敗する」というか
失敗してみないと理解できないことがある。
でも、
2〜3年後くらいにはウハウハ〜!
ぐらいのつもりで、気長に構えていただきたいです。「失敗する」と言っても、株式投資などとは違って、金銭的に大損するわけではないですから。
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